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2023年6月1日 新規開院。 JR神戸駅徒歩1分の内科、糖尿病内科

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高血圧症

血圧について

血圧とは、心臓から全身に送り出された血液が血管の壁を押すときの圧力のことで、心臓が縮んだり広がったりすることで発生します。血圧の値は、心臓から押し出される血液量(心拍出量)と、血管の収縮の程度やしなやかさ(血管抵抗)によって決まります。

上の血圧は、心臓が収縮し血管にもっとも強い圧力がかかっているときの値で、収縮期血圧と呼ばれています。下の血圧は、心臓が拡張しているときに血管にかかる圧力の値で、拡張期血圧と呼ばれています。つまり心臓が1回収縮し拡張するごとに上の血圧と下の血圧が生まれ、血液が体全体にスムーズに送られるようになっています。

高齢になると動脈が硬くなりやすく、収縮時血圧が高くなるだけではなく、拡張時は血管のふくらみが少なくなることで血圧が逆に低下して、上の血圧だけが高い孤立性収縮期高血圧と呼ばれる状態がしばしばみられます。

高血圧の症状

高血圧はサイレントキラーといわれるように、ほとんどの人で自覚症状がないにもかかわらず、脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、腎臓のはたらきが悪くなることもある病気です。わが国では年間10万人以上の方が、高血圧が原因で亡くなっています。

早朝の頭痛、夜の頻尿や呼吸困難、めまいやふらつき、下肢冷感などの症状を認めるときは、高血圧によって臓器が傷みはじめていることが疑われます。症状がないからといって高血圧を放置すると、突然、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気になることがあるほか、徐々に腎機能が低下して透析になってしまうこともあるので、早めに「かかりつけ医」に相談して下さい。

高血圧の診断基準

日本高血圧学会のガイドラインでは、段階に応じて分類分けがされていますが、一般的には診察室血圧が140/90mmHg、家庭血圧が 135/85mmHgを超えたら高血圧と診断します。

このうち、診察室血圧の測定は1日だけでなく別の日にも行い、数回の測定結果をもとに判定します。そして、収縮期血圧/拡張期血圧のどちらか一方でも140/90mmHg以上であれば高血圧と診断されます。また、家庭血圧の値が5~7日の平均でどちらか一方でも135/85mmHg以上である場合も高血圧と診断され、高血圧の判定では家庭血圧の値のほうが優先して用いられます。

治療目標

高血圧の治療は、将来起きる可能性のある脳心血管病(脳卒中や心筋梗塞など)や腎機能の悪化を予防するために行います。

一般的な治療目標として、75歳未満は診察室血圧で130/80mmHg未満を、75歳以上は140/90mmHg未満を目指します。

合併している病気の状態などによって、より厳格に下げたほうがよい場合や、逆に慎重に下げたほうがよい場合があります。また、下がりすぎによって血圧を下げる利益よりもめまいやふらつきなどの副作用など有害事象が大きくなってしまうことがあります。

家庭血圧の測り方

家庭血圧を上手に用いることで、高血圧による病態を正確に診断することや、治療の効果をより高めることができます。家庭血圧は朝と夜の1日2回、座位で測定します。朝は起床後1時間以内、排尿後、食前・内服前に測定、夜は就寝前の測定がよいとされています。

また朝と夜以外にも、職場やその他の活動で血圧が高くなる場合があります。仕事中やストレスの多いときなども血圧を測って、血圧が良好であることを確認してください。 ただし、動いた後ではすぐに血圧を測らず、座って1-2分間の安静を保ってから測るようにしてください。血圧計は、可能であれば上腕にカフを巻くタイプを用いてください。手首に巻くタイプは、測定時の手首の高さなどで値が不正確になりがちなので注意して使用してください。

生活習慣で気を付けること

高血圧を予防・改善するための食事

高血圧の食事療法で注目されているのがアメリカで研究されたDASH食です。 Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事方法)の略で、高血圧の改善効果が期待できます。 DASH食は塩分と炭水化物を控えて、カリウム・カルシウム・マグネシウムと食物繊維、タンパク質を増やします。この3つのミネラルは塩分(ナトリウム)を排泄する効果があります。 細胞内のナトリウム濃度が上がるとそれを薄めようとして血液に水分が入り、循環血液量が増えて血圧が上がります。この原理からナトリウムを排泄することは血圧を下げることに繋がります。

また、カリウム・カルシウム・マグネシウムはどれか1つだけ摂れば良いわけでなく、3つのミネラルをバランスよく摂ることが大切です。ミネラル豊富な食材としては、野菜や果物、海藻類やナッツ、大豆製品などがありますが、大豆製品はこの3つのミネラルをバランスよく含む食材です。

DASH食に加えて食材の持つ降圧効果を利用することもおすすめです。そばに含まれる「ルチン」というポリフェノールは血管を丈夫にして、血圧と血糖値を下げる作用があります。イカやタコに含まれる「タウリン」は、腎臓の働きを促進して血圧を正常にする働きがあります。飲み物では緑茶に含まれるGABAやカテキンに血圧を下げる働きがあるとされています。

高血圧を予防・改善するための運動

高血圧を予防、改善する運動としては全身を使う有酸素運動が適しています。普段の生活の中で可能な散歩やウォーキング、ストレッチなどを無理のない範囲で行うこと良いでしょう。 ストレッチで筋肉と一緒に血管を伸ばして血液が流れやすい状態になると、血圧の低下にもつながります。 重いものを持ち上げる運動や、負荷が大きく息をつめて力む運動は急に血圧が上昇し、心臓に負担がかかるため高血圧の対策としては適していません。

その他:高血圧を予防改善するための生活習慣

食事や運動以外での高血圧対策としては以下のようなものがあります。

・深呼吸やゆったりとした腹式呼吸:高血圧の人は呼吸が浅く回数が多い傾向にあります。腹式呼吸のような深い呼吸をすると血圧を下げる生理活性物質が多く作られるようになります。また、深い呼吸には自律神経の作用を整える効果があります。吐く息を長くすることにより、副交感神経が優位になり血圧が下がることが報告されています。

・良質な睡眠をとる:寝不足になると交感神経が刺激されるため、血管が収縮して心拍出量が増加し、血圧が上がりやすくなります。

・急激な温度変化を減らす:血圧は温度の変化に敏感で、温度差が10度以上ある場所の移動で急激に体を冷やすと末梢神経が収縮して血圧が上がります。 特に首の後ろは温度の変化に敏感なため、寒い日などは外出の時だけでなく、室内でも首を温めておくことが大切です。

一般内科

体調不良でお困りの時だけではなく、生活習慣病の治療が必要な方など、些細なことでも結構ですのでご相談ください。

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